PART 5 形を変えて続く

情報商材屋はいま

看板を掛け替え続ける人たち。AIコンサル、暗号資産、海外移住、そして静かに去った9割。

ハリボテPHPの情報商材屋は、今どこに

自前ASPで勢いのあった情報商材屋とその予備軍は、その後どうなったのでしょうか。

論評以下は、業界の外から見える流れをまとめた見立てです。特定の人物の現状を示すものではありません。大まかに言えば、9割は崩壊とともに消え、しぶとく残った1割は看板を何度も掛け替えながら、今も同じ商売を続けています。

型1:SNSマーケター、AIコンサルへの転身

いちばん要領のいい層です。「情報商材」という言葉が汚れて使えなくなったため、肩書きを「SNSマーケティング支援」「運用代行」「AI活用コンサル」「オンラインサロン主宰」に変えました。

「AIで自動化して月収100万円」「ショート動画で集客する秘密のアルゴリズム」とあおり、数万〜数十万円のスクールやサロンへ誘導する。中身はAIへの指示の出し方の基本と、相変わらずのマインドセット。ハリボテPHPがチャットAIに替わっただけです。

型2:暗号資産、NFT、ポンジ案件へ

技術はないが、怪しいお金を回す嗅覚はある層です。2010年代後半から暗号資産の界隈へ流れ込み、値上がり確実とうたう無名のコインや、海外の高配当案件の紹介役になりました。暴落や運営者の持ち逃げで、紹介した相手から責任を問われるケースも出ました。

型3:海外移住組

バブル期に得たお金を不動産や株に移せた、ごく一握りの層です。ドバイや東南アジアへ移り、海外移住や投資家としての暮らしを発信し、それを看板に再び日本の支持者へ向けてサロンや商品を売る。背景が六本木からドバイの砂漠に変わっただけ、と見ることもできます。

型4:末端の9割

24万円の商材を買い、自前ASPで一攫千金を夢見た末端の人たちの多くは、カードの返済に追われながらネットビジネスから手を引きました。会社員やアルバイトに戻り、「あの数年は何だったのか」という苦い記憶を抱えて、普通に暮らしています。

小道具だけが更新される

時期小道具舞台
2000年代縦長セールスページ、CGIのアフィリエイトインフォトップ
2010年代ハリボテPHP、24万円のPDF六本木の一等地
2020年代前半SNS運用スクール、オンラインサロン高級ホテル
2020年代後半AI副業講座、自動化プロンプトドバイ

知識のない人に夢を見せ、高額な空箱を売る。この商売の型は、プラットフォームを替えながら今も回り続けています。